三才堂薬局 -漢方・免疫療法-

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冬の養生法
2024年11月20日 15:11

こんにちは。今回は、養生法シリーズ第4弾、冬編です。

立冬から立春までのこの3ヶ月は、夜が長く気温も上がらず、空気は、乾燥し一番寒い季節となります。これを中医学で捉えると陰が極まり、陽が潜伏するということになります。冬は、五臓の腎(生命の根本のエネルギーを蓄える)と五腑の膀胱に症状が出やすくなります。腎の症状→腰膝の痛み、膀胱→冷えて尿量の増加等。乾燥もするので皮膚のカサカサ、ひび割れなども出てきます。

そして、冬は、寒邪(人の身体に悪影響を及ぼす寒さの邪気)の出番です。気温が低い時や急に下がった時、防寒しないで保温性が悪かったりすると寒邪を受けやすくなります。

 

寒邪の性質〕

①寒は陰邪なので陽気を傷つけやすい→頻尿、尿が無色透明で量が多い、冷え性

②凝滞(固めて滞らせて通じなくする)→気血津液の循環が悪くなるので冷え、月経不順、月経痛、頭痛、関節痛等が起こる

③収引(収縮して引きつる)→発汗減少、筋肉が痙攣してつる、筋肉や関節のこわばり、体の屈伸がしにくい、血管収縮、高血圧、冷えて感覚がない

対策

中医学では、冬の養生に関しては閉蔵、封蔵、収蔵等の言葉がありますが要約すると人体の陽気(エネルギー)と精(生命力の源)を消耗せず、なおかつ体から漏らさないようにするという意味です。具体的に言うと防寒し保温して、首、手首、足首特に下半身を冷やさないようにして、飲食は冷たいものではなく温かいものを摂るように心掛けます。冬は、日照時間が短くなり、冬季うつ(ウインターブルー)が増加しますので陽気を増やすウオーキングをしながらの日光浴がお勧めです。冬は、精神を安定させて、幸福感を感じるセロトニンの分泌が減少しますし、夜には分泌が抑制されるので考え事は日中にするのがお勧めです。起床時間や就寝時間を一定にして、リズムを作ると体内時計も乱れにくくなります。あと、冬は、食べ過ぎの傾向があるので胃を守るために暴飲暴食を控えて、腹八分目を意識します。乾燥するので口、のど、皮膚を潤すことも大切です。

 

冬にお勧めの食材と生薬

を補うのが大切です。

腎陽(身体を温める)を補う」・ニンニク、にら、ネギ、ラッキョウ、栗、鶏肉、羊肉、鹿肉、鮭、マグロ

・冬虫夏草、鹿茸、肉桂、胡桃仁、杜仲、丁香、乾姜、ウイキョウ

腎陰(身体を潤す)を補う」・黒きくらげ、黒ゴマ、黒豆、山芋、ヤツガシラ、蕪、ほうれん草、プルーン、クラゲ、ナマコ、いか、ぶり、蟹、牡蠣、ハマグリ、スッポン、ツバメの巣、鴨肉、豚肉、鶏卵、チーズ、ヨーグルト

・阿膠、亀板、鼈甲、鹿茸、枸杞子、桑じん

補腎精」・クルミ、黒ゴマ、黒豆、山芋、いか、海老、鰻、牡蠣、鯛、ホタテ、ムール貝、スッポン、ツバメの巣、ナマコ、ハマグリ、豚肉、鴨肉、羊肉、鶏卵、チーズ、牛乳

・阿膠、亀板、鼈甲、鹿茸、枸杞子、桑じん

補腎気」・山芋、ヤツガシラ、人参、銀杏、椎茸、舞茸、カボチャ、じゃが芋、穀類、アボガド、ブロッコリー、ふかひれ、ニシン、鰻、鰯、鯖、ヒラメ、穴子、鶏肉、牛肉、豚肉、羊肉

・桂皮、三薬、朝鮮人参、西洋人参、蓮子

中医学の知恵を生かしながら、今年のを少しでも明るく健やかにお過ごし頂けたら幸いです。

 

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