整形の疾患
漢方知恵袋シリーズ「関節痛」
2019年12月13日 12:56
冬になると寒さと冷えで関節痛に悩まされる人が多くなります。辛いですよね。私も年相応に痛むことがあります。
漢方に於いての関節痛の治療原則は、「気血が通ぜされば即ち痛む」に基づきます。心身が健康な時には安定した気血流通が保たれており、それに反して痛みのある時は気血の流れが悪い状態であることを表しています。
気血の流れが悪くなる主な要因は、風・寒・湿の三邪(外的要因)と自身の気の不足(内的要因)があり、それらの要因が影響して血行不良となり痛みを発症します。
漢方知恵袋では、「関節痛を予防する」の項に、‟精(生命エネルギー)を蓄える腎は老化に関わる”とありますが、その腎の機能低下は気の不足を招きます。
気の不足は、外的要因の三邪に対しての抵抗力低下や血流低下の要因となるため、関節痛を招いてしまいます。(「関節痛が起こったら」の項より)
関節痛は、外的要因に大きく影響を受ける症状です。冬の寒さと冷えから身体を守るための防寒服や内側から温める食事、湯船に10分以上つかる入浴を習慣化するなどの養生が大切です。痛みを少しでも緩和し、日常生活においてもより快適に過ごせますよう、養生だけでは足りない時には、漢方薬なども利用されると良いと思います。