三才堂薬局 -漢方・免疫療法-

ガン

癌に使われる漢方薬
2019年9月27日 15:45

癌に使われる漢方薬は、相当数あります。薬理学的作用の裏付けがある物も多数あります。しかしながら、西洋医学では、抗がん剤ほどの切れ味のある漢方薬はないと考えています。それは本場の中国でも同じです。

 

2017年、南京医科大学編集「腫瘍化学療法処方ハンドブック」は抗がん剤の使い方が編纂されている本です。その西洋医学の薬で埋め尽くされた本の中に、漢方生薬である丹参注射が多くの種類のがん治療に使われているそうです。シソ科丹参の根を原料とするこの注射は、微小血液循環を改善し、併用する抗がん剤をがん細胞まで効率よく到達させることにより、抗がん作用を高める効果があります。また、別の実験データによりますと、丹参の有効成分は がん細胞の増殖抑制・転移の抑制作用があるとのことで、単独使用での有効性は弱いと思いますが期待できます。このように西洋医学のハンドブックに漢方生薬が記載されることは異例のようで、多くの臨床結果・成績が認められたことを証明しています。

 

日本には丹参注射はありませんが、内服薬としては冠元顆粒・環元清血飲などの丹参製剤が発売されております。抗がん剤を使用中の方・転移を予防したい方、血流を整え体調維持したい方には知って頂きたいお薬です。

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