胃腸科の疾患
食欲不振と湿気の病
2019年4月15日 15:08
五月に入り、漸く寒暖差も小さくなり、気温もジリジリと上昇してきました。
更に気温上昇と共に気になってくるのが湿度。日本特有の高温多湿は、これからの体調に大きな影響を与えます。
水虫・蕁麻疹・湿疹などの皮膚トラブル、食欲不振・下痢などの消化器トラブル、身体が重だるい・頭痛・関節痛などの症状は、この季節の代表的な病です。
漢方では、湿度の上昇や水分の取り過ぎによる体調不良を“湿気の病“と呼んでいます。
これらのトラブルからの予防・養生で大切なことは、冷飲食を避けて消化器の働きを落とさないこと、身体を動かして水分を皮膚から発散させ体内に溜め込まないようにすることです。
暑くなり水分を取り過ぎると、胃の機能は低下しその影響が腸にも及びます。舌には白~黄色の苔が現れ、食欲が低下し、時に軟便・下痢になるというのが典型的な症状といえます。
予防・養生をしても上手くいかない、体調が戻らない時には、胃腸を温めて余分な水分を取り除く漢方薬を加えてあげると良いと思います。
食欲を落とさず、この季節を元気に乗り越え、本格的な夏(高温多湿)に向けての準備をしていきましょう。