三才堂薬局 -漢方・免疫療法-

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生薬のはなし・三七人参
2022年10月31日 11:43

三七人参とは、ウコギ科人参属の多年生草木です。年間を通して温暖な気候風土と豊かな土壌に恵また中国南部の雲南省、文山州の特産です。

薬理作用:止血、活血、消腫、鎮痛、抗ウイルス、抗炎症、肝細胞活性作用、免疫力正常化作用

臨床応用:

1、血流を良くする(活血):瘀血(滞った血)を改善し、血の流れを良くします。動脈硬化、血栓の予防

2、出血を止める(止血):「傷口をふさぐ止血の妙薬」として知られています。血吐、鼻出血、血便、不正出血および産後の出血過多など、各種出血

3、痛みをとる(鎮痛):瘀血があるところは痛みが発生しやすくなります。血流の流れを良くすることで痛みを軽減します。背中、肩の痛み、頭痛、生理痛

4,腫れを取り去る(消腫):炎症があり腫れている状態の改善。打撲外傷の内出血による痛みや腫れを改善

5,心機能を高める:冠状動脈を広げて血流量を増やし心臓の負担を軽減。血圧の正常化、不整脈、動悸の改善

6,肝機能を高める:肝機能改善、脂肪肝、肝炎、肝硬変および肝癌の予防

このように、多様な作用をもつ三七人参は、薬用人参の王様といわれています。

また、三七人参は漢方のインターフェロンとも呼ばれ、肝臓病に使用されている「片仔廣」の重要成分です。近年、肝臓疾患や血液・血管の疾患の予防・治療に有効といわれ注目されています。

当薬局での症例も多数ありますが、肝臓の数値が悪い・要注意の方、複数の生活習慣病にかかっている方には著効例が多くお薦めです。

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