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子供にこそオメガ3
2022年11月21日 11:43

魚の油として知られるオメガ3。(EPAとDHAの2種)

脳の神経系に多く含まれることから、高齢者の物忘れや認知症のサプリメントとして通販サイトでも見かけることがあると思います。しかしながら、一番必要な時期は子供世代かもしれません。その理由は3つあります。

 

1.脳の発達に必要な栄養素

脂肪酸(油)は、細胞膜の構成成分であるリン脂質の中に組み込まれています。リン脂質中にDHAなどの不飽和脂肪酸が多くなると細胞膜の流動性・柔軟性が高まり、細胞が柔らかくなり元気になります。

1989年の英国の研究では、「日本の子供の知能指数が高いのは魚食が多いから」と発表され、また、英国オックスフォード大学の研究でも「7~9歳の子供の読む能力がオメガ3摂取により向上した」など、言語能力・集中力・判断力が向上するという文献が多数出ています。これらのことからも、オメガ3を摂取することが脳の発達を手助けしていることがわかります。

勉強に悩む子供に...前頭前野を活性化して、思考・計算・判断力の向上に役立ちます。(勉強ができない方やADHDが疑われる方)

 

2.脳の情緒を安定させる

子供は、食べ物の好き嫌いが多くオメガ3不足になっている傾向があると言われています。オメガ3は、情緒に関わるセロトニン作動性ニューロンの機能を高めてうつ症状を緩和し、ノルアドレナリンを抑えて興奮・攻撃性を低下させます。

試験前などのストレス過剰気味のときに切れやすい子供に...不安感・ストレス緩和に役立ちます。

 

3.小児アレルギーの改善

アレルギーは、腸の免疫失調により起こる病気です。

子供の頃は、まだまだ免疫の訓練期間なので腸管免疫も未熟です。この時期に抗生物質を使用して腸内細菌のバランスを崩したり、オメガ3不足になり腸の炎症が続くとアレルギーになりやすくなります。小児アレルギーの大半はオメガ6過剰&オメガ3不足で起こると言われていますので、積極的に魚を食べて炎症体質にならないように注意しましょう。

アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症のある子供に...炎症を抑え、皮膚や粘膜を修復するアブラです。

 

昔ながらの和食は、魚がメインディッシュで食卓並んでいました。「日本人の魚消費量が高いことがうつ病の発症率やアレルギー性疾患の患者数を低く抑えている」と海外から評価されていた時代は過去のことになりました。

しかし、腸は覚えています。お母さんから代々受け継いだ腸内細菌は、魚を欲しています。(腸内細菌の大部分は母親から頂く)日本人の腸に合う和食のイメージを大切にして、毎日食卓で活かしてください。

 

 

 

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