呼吸器・皮膚科の疾患
汗と皮膚病
2019年5月25日 12:05
梅雨の季節。 汗がベト~、嫌ですよね。
「汗が出るから水分をとらなきゃ」と思われる方が多いはず。
しかし、汗がベト~という状態は、高い湿度により汗の発散が抑えられて肌に残っているためのもので、あまり水分は抜けていません。一方、乾燥する地域では常に皮膚はカラカラでべとつきもなく、皮膚蒸散(汗)による水分消失が多いため、脱水になりやすい環境といえます。
梅雨時に増える病気のグループとして皮膚病があります。
「湿疹」は、湿の疹(発疹)と書かれるように体表面の湿(水)が停滞している炎症のことです。あせも、蕁麻疹、水虫などもそれぞれ病因は異なりますが基本的には湿の停滞が絡んできます。
漢方では、それを水毒・湿邪・痰飲などと呼び、行気・発散作用(気を巡らせて、余計な水を動かし排除する)のある薬物の力を借りて治療をおこないます。
まだ汗腺が上手に開けず、湿度により発汗しづらいこの季節。体を動かして気持ちの良い汗をかくことは、梅雨の病を防ぎ、更には夏を健康に乗り切るために欠かせない養生法といえます。
梅雨時、脱水症を気にするあまりに汗をかかないのは、後々体調を崩す要因になることがありますので御注意を!