三才堂薬局 -漢方・免疫療法-

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肺がんと漢方的体質について…その1
2026年8月21日 17:20
投稿者:渡慶次保

肺がんは、がんの中でも罹患率が高く、治りにくいとされています。ステージⅡになると10年生存率が30%以下(国立がんセンター2019.4)になるため、できるだけ早く見つけることが予後に大きく影響してきます。

 

肺がんの主な原因(肺がんリスクの高いもの)

1,喫煙、化学物質、大気汚染・・・呼吸で取り込んでしまう異物。最も大きな原因物質はタバコ、他にはアスベスト、職業性(ヒ素、クロム、ニッケルなど)、PM2.5、ラドン...

2,慢性肺疾患 ・・・ COPD、間質性肺炎、肺結核後の瘢痕...

3,その他 ・・・ 遺伝的要因、女性ホルモン、薪火の煙、ベータカロテンサプリ(喫煙者)・・・

複数の要因が絡み合って発症します。

 

肺がんリスクと漢方的体質との関連性

1⃣ 肺気虚(肺の防衛力が弱い)

現代医学でいう「免疫低下」「慢性炎症が持続しやすい体質」に近く、代表的な症状は、

・風邪をひきやすい、ひくと長引く

・呼吸が浅い、声が小さい

・疲れやすい  など...

肺の気が弱いと、外邪(喫煙・化学物質・PM2.5など)が体内に侵入しやすく、炎症が長期化することで「痰湿」「瘀血」などの炎症に関連する代謝産物が蓄積してきます。

“ 受動喫煙・化学物質などの外邪の影響を受けやすい体質” です。

 

2⃣ 痰湿(粘り気のある老廃物が溜まっている)

現代医学でいう「慢性気管支炎」「粘液過剰」「肥満関連炎症」に近く、代表的な症状は、

・痰が多い、胸が重い

・むくみやすい

・胃腸が弱い

・湿気や雨で体調が悪化する  など...

新陳代謝が悪かったり、炎症があると、痰湿が発生します。痰湿は肺気の流れを阻害し、炎症を悪化・慢性化させます。

喫煙や大気汚染で痰湿がさらに悪化すると、細胞の変性がおこりやすくなります。

“ COPD・慢性気管支炎の人に多い体質” です。

 

3⃣ 瘀血(血流が滞る)

現代医学でいう「微小循環障害」「慢性炎症」「線維化」に近く、代表的な症状は、

・皮膚や舌の色が暗い

・刺すような痛み

・喫煙で悪化しやすい

・肺結核後の瘢痕が残りやすい   など...

瘀血は細胞への酸素供給を妨げ、修復力を低下させます。肺結核後の瘢痕が残りやすいのは、瘀血の典型です。

“ アスベスト曝露や慢性炎症が続く人に多い体質です。

 

4⃣ 陰虚(身体の潤いが不足し、熱がこもる)

現代医学でいう「慢性炎症+酸化ストレス」に近く、代表的な症状は、

・口が渇く、乾いた咳がでる

・夜に咳が悪化する

・ほてり  など...

陰虚は肺の粘膜が乾燥し、外邪の侵入を防ぐ粘液が少ない状態です。

「乾燥+熱」 が肺の細胞のストレスを増やし、変性をおこしやすい。

“ 女性の腺がん(非喫煙者)の人に多い体質” です。

 

肺がんは「環境+体質」の組み合わせでリスクを考える

肺がんになりやすいリスクは、①肺の異物排除力が強いかどうか、②どれだけの環境的異物を吸い込んでいるか、この2つの関係で決まります。

①漢方的には、肺の気の力で処理できる異物の量を吸い込んでも肺気腫・肺がんにはなりにくく、肺の力を超えたときに病気をひきおこします。

②異物を吸い込むとおこる炎症は、長期間続くと慢性炎症となります。炎症の副産物として生じた「痰湿」と「瘀血」は肺気の働きを弱めるため、さらに炎症がおこりやすくなるという悪いサイクルに陥ります。

漢方では、肺気の強化と痰湿や瘀血の排泄を促す薬を使って、肺の炎症がおこりやすい環境の改善をはかることができます。

肺がんに限らず、肺気腫などの慢性疾患でお悩みの方は、覚えておいてください。

 

 

 

 

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