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生薬のはなし 五行草
2022年4月28日 14:53
五行草は、スベリヒユ科、馬歯莧(スベリヒユ)の全草です。
茎が赤、葉が青、花が黄、根が白、種子が黒いため、陰陽五行の色すべてが揃っていることから、「五行草」と名付けられました。また、馬の歯に似ていることから、「馬歯莧」とも呼ばれています。最近では、花が比較的大きい種が、ポーチュラカという名で園芸店で売られています。畑、路傍、空き地など日当たりの良い場所に自然に生え、強い生命力があります。
五行草は古くから健康維持のための大切な食材として人々に親しまれてきました。ミネラル、ビタミン、タンパク質やオメガ3脂肪酸などを含み栄養豊富です。また、薬用としては非常に広い範囲で薬効がみられます。
薬理作用:
清熱解毒「体の熱を冷まし(解熱,抗炎症)体内の毒(菌)を除く」
散血消腫「体内にこもった熱による出血症状やほてりを抑え、腫れものを消す」
止血通淋「出血を止める。出にくい尿を出しやすくする」
強力な解毒や、消炎作用は「天然の抗生物質」ともいわれるほどです。
赤痢や大腸炎、細菌性の下痢、湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚炎、ニキビ、虫刺され、泌尿器系の炎症、抗菌などに用いられる薬草です。