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腸管免疫・免疫力の7割は腸で決まる
2021年6月29日 17:18
腸管免疫と呼ばれるものがあります。文字通り、腸でおこなわれる免疫のことです。
私達人間の腸管には免疫細胞の約70%が存在すると言われています。そして、免疫細胞と依存・協力して働いている腸内細菌もいます。
それでは、なぜ約70%の多くの免疫細胞が集まり免疫機能を高めなければいけないのでしょうか。
それは、腸は、常に飲食物と一緒に入ってくる雑菌やウイルスなどに晒されているからで、体に不要なものは排除し、必要な栄養素には反応せず取り込むという大切な働きを担っているからです。
その働きの主役となるのは「I gA抗体」です。腸内では粘液内に存在し、栄養素に紛れ込む病原体に結合して排除するだけではなく、腸にどの細菌を住ませるかどうかも決めているようです。
また、この「I gA抗体」をつくる細胞は腸でつくられ、全身の皮膚・粘液へと運ばれます。行きつき定着した場所で「I gA抗体」をつくり皮膚と粘膜の免疫に関わってきます。
この様に、腸管免疫は皮膚・粘膜を中心に全身の免疫に関わる大切なシステムです。
免疫を働かせるために必要な腸内細菌については今回は触れませんが、その人に特有の腸内細菌数やバランスが良いことが免疫力を引き出すポイントになります。昨今の免疫に関連するヨーグルトブームに流されずに自分の健康的な腸内環境をつくっていきましょう。