胃腸科の疾患
食欲不振（吐気）3例 NO1
2020年10月22日 15:16
今年の夏から秋にかけての相談で多かったのが、食欲不振でした。体重減少や西洋薬が効かないという訴えが共通しており、その中から3例を何回かに分けてアップしたいと思います。（プライバシー保護の為、年齢、性別、詳細の一部を省略しています）
症例1. 抗がん剤治療後、吐気が治らず、口内の違和感から水を飲んでも嘔吐する為、少量の水分を少しずつ補給するだけの生活。もちろん食事も取れないので体重も著しく減少し、新陳代謝の低下による冷えと全身に強い痛みを伴っておりました。
この方には、胃を潤して少しだけ温めることで胃を働かせる薬を処方した結果、5日後からは吐気も軽くなり、水分摂取量も増えて、固形物にもトライ出来るようになりました。また、身体が温まることで痛みも軽減し、調子が良いとで喜んで頂いています。
解説: 胃の渇きは胃陰虚と言い、痩せ型の女性に多く見られ、吐気や胃痛を伴いやすいものです。吐気のある人は胸に熱が篭っていることが多く、今回は胸に熱がありながらも胃は冷えている患者さんでした。その為、胸を冷ましながら胃は少し温める薬を処方し効果がありました。
